この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第44章 デビュー前夜
「す……すまんっ」
真理は耳まで赤くなる。
「ううん」
美名は姿勢を正しながら笑いかけた。
「てか、お、お前が変な冗談を言うから……」
口ごもりながら、何とか運転に集中しようと頑張っているのが端から見ても分かる。
「冗談じゃないよ……私、真理君が好きだもん」
「ぴ――っ」
「ぴ?」
真理の顎がカクカクと不自然に震える。
「い、今のは……警報だ警報!ぴ、ピンク警報!」
美名は首を傾げた。
「何……それ?」
「だ――っ!だからとにかく、ヤバい時に鳴るんだよ!」
怒った様に言うと、黙りこんでしまう真理を、美名は暫くじっと見ていたが、ポツリと話し始める。