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eyes to me~ 私を見て
第44章 デビュー前夜
美名が目を閉じると、大粒の雫が落下する。
ライトに照らされて煌めき、真理は運転中という事を忘れて見とれてしまいそうになる。
「……だから……凄く怖いの……剛さんに……何かあったら……って。もし……居なく……っ」
しゃくり上げて、話せなくなる美名の肩をギュッと掴むと真理は力強く励ました。
「だから……さっき言っただろ?
何かあっても……皆が居るって。それに……綾波の事だ、ぜってーに大丈夫だって!
あれだけ鬼畜的にスケベな奴の生命力は凄まじいんだぜ?」
「……そ……そうか……な」
美名は泣きながらも、可笑しくなり笑う。
「そーだそーだ!そういうもんさ!多分な!」
話している内に病院に到着し、駐車場に車を停め、二人は通用口のドアを開けた。