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eyes to me~ 私を見て
第44章 デビュー前夜
「言う事聞かなきゃ、ここでベロチューだぞ!」
「――っ?」
顔を近付けた時、美名の両手で思いきりビンタされ、真理は弾みで扉に頭をぶつけた。
「おおうっ」
「キャー!ご……ごめんなさ……そんなに強くするつもりは」
真理は打った鼻を押さえてニッと笑う。
「よじよじ。ぞの意気だぞ!びめ!」
「……!」
「そんだけ元気があるなら大丈夫だ!
綾波もお前の元気を貰ってきっとすぐに目覚めるさ!うん!
さー帰るぞ!」
「あっ」
真理は強引に美名を抱えて病室から出ると、忍者の様に素早く夜中の病院の廊下を走った。