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フルカラーの愛で縛って
第6章 命
夜、仕事を終えて帰宅した庵原は、単車を傾けて路地を曲がったところで目を細めた。
いつもはマンションの駐車場まで走り抜けるところを、マンション前で一旦バイクを止めて、片足をつく。
メットを外して頭を軽く振れば、植え込みに腰掛けている人物に目を向けた。
エンジン音に顔をあげた彼女と目が合うと、その表情を黙って見返す。
暫く動かずに視線を合わせた後、庵原は徐ろにメットを詩織に差し出した。
「持ってて」
立ち上がった彼女が数歩近寄り、ヘルメットを受け取れば、再びエンジンをふかし、マンションの駐車場へ車体を滑りこませた。鍵を抜いて手の中で一度放り投げると、キーホルダーを指に引っ掛けて音を立てながら、庵原はマンション前に戻った。
ぼんやりと色の無い表情の彼女からヘルメットを受け取ると、無言でオートロックの扉を開く。背後についてくる彼女を視線で確認し、エレベータのボタンを押して、やってきた機械の箱に乗り込んでから、黙ったまま、彼は彼女の肩を抱き寄せた。淡いレモンイエローのワンピースがふわりと揺れた。
その肩を、指先で軽くあやすように叩いてから、5階につくと、彼は彼女の手を引いて自宅に向かった。
鍵を開けて自宅に入り、エアコンをつける。
一度窓を開けるも、換気が済めば、すぐ部屋を密閉した。
エアコンのスイングが、ゆったり動き、室内の空気を緩やかに冷ましていく。
詩織は、初めて家に来た時のように、ソファの上に小さく丸くなって座っていた。
その様子を一瞥して、ヘルメットを玄関の棚に片付けに行き、裸足になってから、庵原はリビングへ戻った。空気の粗熱が、大分とれてきたようだ。
庵原は、ゆっくりと詩織が座るソファに足を進めた。
オフホワイトの落ち着いた色のソファは、彼の見た目からは、およそ想像がつかないような、シンプルかつ安定した色合いだった。
いつもはマンションの駐車場まで走り抜けるところを、マンション前で一旦バイクを止めて、片足をつく。
メットを外して頭を軽く振れば、植え込みに腰掛けている人物に目を向けた。
エンジン音に顔をあげた彼女と目が合うと、その表情を黙って見返す。
暫く動かずに視線を合わせた後、庵原は徐ろにメットを詩織に差し出した。
「持ってて」
立ち上がった彼女が数歩近寄り、ヘルメットを受け取れば、再びエンジンをふかし、マンションの駐車場へ車体を滑りこませた。鍵を抜いて手の中で一度放り投げると、キーホルダーを指に引っ掛けて音を立てながら、庵原はマンション前に戻った。
ぼんやりと色の無い表情の彼女からヘルメットを受け取ると、無言でオートロックの扉を開く。背後についてくる彼女を視線で確認し、エレベータのボタンを押して、やってきた機械の箱に乗り込んでから、黙ったまま、彼は彼女の肩を抱き寄せた。淡いレモンイエローのワンピースがふわりと揺れた。
その肩を、指先で軽くあやすように叩いてから、5階につくと、彼は彼女の手を引いて自宅に向かった。
鍵を開けて自宅に入り、エアコンをつける。
一度窓を開けるも、換気が済めば、すぐ部屋を密閉した。
エアコンのスイングが、ゆったり動き、室内の空気を緩やかに冷ましていく。
詩織は、初めて家に来た時のように、ソファの上に小さく丸くなって座っていた。
その様子を一瞥して、ヘルメットを玄関の棚に片付けに行き、裸足になってから、庵原はリビングへ戻った。空気の粗熱が、大分とれてきたようだ。
庵原は、ゆっくりと詩織が座るソファに足を進めた。
オフホワイトの落ち着いた色のソファは、彼の見た目からは、およそ想像がつかないような、シンプルかつ安定した色合いだった。