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先生の彼女
第3章 河上宏介


高2の1学期期末テスト前、ノートを提出物として回収して、
生徒は自習、自分はその間回収したノートを見て返す。という作業をしていた

それが俺が彼女を気になり始めた最初のきっかけだった

(小田、1年の時に比べてちゃんとやってるな。A…っと)

学年が上がるのと同時に教師も上がるので、
今授業を教えている生徒の中には1年の時教えていた生徒もいた
小田は、その生徒のうちの1人

そして逆に、初対面の生徒ももちろんいる

(次は門瀬さゆ…さん)

この子は2年で初めて教える生徒だった

ノートをパラパラと見る

(綺麗な字だな…ノートもちゃんと書いてるし)

その時目に付いたものがあった

(…ん?)

帽子を被ったネコのイラストが、2ページにひとつくらいの
ペースで描かれていた

そのネコは吹き出しから何か喋っていて、
とても可愛らしいものだった

(こんなに字綺麗なのに…ネコ書くなんて、おちゃめというか、可愛いな)

そしてノートの一番最後にAと書いた


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