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先生の彼女
第1章 起
図書室で読書感想文に使う本を探していた、放課後のこと
わたしは1人で、本棚の前にたっていました
(やっぱり、好きな小説家さんだと読む気になるし、そっちの方がいいかなあ…)
(でも、内容がなあ…ちょっとホラーチックなんだよね…)
実際に感想を書くときのことを想像しながら、悩んでいたときです
「門瀬さんも、好きなの?その小説家」
急に名前を呼ばれ、ビクッとした
全然気づかなかったけど、隣に人がいて、その人が話しかけてきたようだ
名前を呼ばれたことにも驚いたけど、もっと驚いたことは、その声の主が…河上先生だったことだ
「せっ…先生…!」
ほんとに心臓がでそうなくらい驚いたけど、慌てて我に戻る
お、落ち着かないと…へんな子だと思われる…
「は、はい…ずっと、好き…です」
緊張しすぎて、単語単語でしゃべっているようだし、とても小さい声になってしまった
でも、本のことを好きと言ったつもりだけど、先生のことを「ずっと好きです」と言ったような感じもして、なんだか変な感じ