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先生の彼女
第3章 河上宏介


「門瀬さんも、好きなの?その小説家」

いきなり話しかけすぎたか、彼女は目で見える程に驚いていた

「は、はい…ずっと、好き…です」

好きです
その言葉に反応してしまう

「そうなんだ」

知っている。彼女がその小説家を好きなのは

「俺も、好きだよ」

君のことも

という言葉を言えれば…

そう思った時、

バサバサっ

彼女は持っていた本を全部落とした

「えっ、だ、大丈夫?」

しゃがんで本を拾っている彼女を手伝おうと自分もしゃがむ
彼女はまた、髪を耳にかけていた
それも俯いてはいるが耳まで真っ赤なのが目で見てわかる

その時直感した
俺と同じことを考えていたんじゃないかって
そう思うとたまらなく愛おしく、好きだと思った
いますぐキスしたい…そう思ったくらいだ

「門瀬さんて、俺のこと、好き?」

凄く唐突だったが、単刀直入にきいた

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