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先生の彼女
第4章 理性


夏休みに2人であったのはその日だけだった
また学校が始まり、普通の日常に戻る

そんなある日のこと
俺が担任をしている教室に1人でいると

コンコン

「はーい」

ドアを開けて入ってきたのはさゆちゃんだった

「先生…お久しぶりです」

柔らかく微笑む

(確かにこうやってちゃんと見るの久しぶりだなあ)

学校では他の生徒達に親密な関係を見せられないので、あまり関わっていないので、こうやってちゃんと目を見るのは懐かしいくらいな気がした

「久しぶりだね、こうやって話すのも。会いにきてくれたの?」

冗談まじりに聞いたのだが、彼女はこくりと頷いた
どことなく寂しげに見える
彼女も、寂しかったのかな
そう思うと今すぐにでも抱きしめてやりたくなる

でも誰か来てもおかしくない此処ではそんなことできない

「…此処、座って」

俺の隣にあった小さいイスを示す

さゆちゃんは言われた通りにすわった
そこそこ近いが、近すぎない距離

「これくらいの距離なら、誰か来ても数学の勉強教えてたって言えばおかしくないもんね」

遠回しに側においでということを言いたかった

彼女は嬉しそうにうんと頷く

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