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先生の彼女
第4章 理性


放課後

(今回はいつもより欠点者が多いな)

この日の放課後は欠点者のみが参加する補修だった

他の学校では先生によって補修をするしないがあると思うが、この学校では欠点をとってしまった生徒には絶対に補修をさせるのが普通

生徒達は黙々とくばられたプリントをこなしているが、
そもそも欠点をとるくらいなのだから皆あまり手が動いてないようだ

そんな生徒を見かけては俺が側にいき教える
あまりにも分からない子が多いなら黒板で教える、といった感じだ

「河上先生!教えてー!」

真ん中の方に座っていた女子生徒が元気よく尋ねる
その子の席までいく

「ここなんだけど…」

「そこは…計算、間違っちゃってるよ」

俺が計算ミスをしている箇所を指で指すと

「あっ、本当だ。もー」

なんだこんなことかとすっきりした様子で計算しなおしている

「できたー。あってる?」

「うん、あってる」

「…先生ってさ、結婚してないよね?」

「急だな」

唐突な質問すぎて笑ってしまう

「まあ、してないけど」

と後につけたす

「なんで?絶対モテるのに」

「それ俺も思ってたー」

その女の子の隣りに座っていた男の子が言った

「付き合ってる人もいないの?」

ドキンとした
同じ教室に、さゆちゃんもいる
もちろんそっちの方は見れないが、きっと彼女もこの会話は聞こえているだろう

「いるよ。俺が一目惚れした」

そう言ったのと同時に、教室のあちこちから驚きの声が上がった

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