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先生の彼女
第4章 理性


結局最後まで教室は静かにならなかったが、とりあえず時間になったので生徒達を帰らせる

皆徐々に徐々に帰っていく中で、

「先生」

皆が出るまで教卓で座っていた俺を呼んだ生徒がいた
さゆちゃんだ

さっきのこと、全部丸聞こえだったよなと考えながらどうしたの?と聞く

「あの数学全然わからなくて…」

さっきのあの状況だと聞きたいことも聞きにくいよな
本当に困っている様子の彼女に悪いなと思った

でも、今日は雨が降りそうだし、早く彼女を帰らせてあげたい

「じゃあ、明日。放課後この教室においで」

大体の生徒が教室を出、誰も見ていないことを確認してから小声で、

「さゆちゃんだけ特別に個人補修」

そう言ってから彼女の目を見て微笑む

さゆちゃんは嬉しそうに頷いてくれる

「じゃあ、雨降りそうだし、気をつけてね」

それも小声で伝える

「はい、さようなら。先生」

軽く手を降って、彼女も教室から出て行った

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