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魅惑の境界線
第18章 目覚めの時
幼少期
近所では
最大で10人程
上は6歳から下は3歳までの
男の子や女の子が
走り回っていた

幼稚園がある午前中は
4歳児が天下をとっているが
午後には幼稚園児が親分になる
どちらのリーダー格も女の子だったので
『ままごと』や『かごめかごめ』『かくれんぼ』
などおとなしい遊びが多かった
たまにやんちゃな男の子が悪さをすると
つまはじきにされてアウトローになっていた

どのみち僕は一番年下だったので
ついていくだけだった

この年代の1年の差は大きく
最年少の僕は何をするにも
みんなと同じようにできないことが
もどかしいと感じつつも
僕とはそういうものなのだと思っていた

そんな僕を可愛がってくれたのが
3歳年上の女の子の『まーちゃん』だった
いつも庇ってくれたし
優しくしてくれたので
僕はまーちゃんが大好きだった
お互い一人っ子ということもあり
まーちゃんも僕を弟のように接してくれた

いや
後から気がついたのは
まーちゃんは妹が欲しくて
僕を妹のように可愛がってくれていたのだ

まーちゃん家で
二人でままごとをする時に
女の子の服を着せられて
娘役や妹役をやらされてた記憶もあるが
僕はまだ小さいし
まーちゃんが優しくもしてくれるので
別に何とも思わなかった

そういう幼少期の影響も
無視できない気がする
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