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第7章 生きるということ
翌日からは更に忙しい毎日だった
正午に開店するマッサージ店に10時過ぎに入り
社長と開店準備をしたり
掃除をする
夕方まで女性エステ店で店長経験のある
知人にお願いして
マッサージの指導をしてもらったり
改装について謙さんや横山さんと話し合いをする
毎日お店の様子を見ながら
自分自身も実際にマッサージを受けてみる
私はリニューアルするなら
価格を下げることと
女の子の技術をある一定のラインまで統一させて
引き上げる必要があると感じていた
謙さんや社長は
「本格的ではなくても正直需要は充分あるから
今のかたちのままで良いのではないか」
とも言っていたけど私は譲れなかった
ルックスの良い若い女の子が
水着やナース服でマッサージをしてくれる
でもそのマッサージはまったくの素人同然で
それなのに
通常のマッサージ店の価格を
はるかに上回っていたことが私は納得できなかった
価格が高いため風俗店と勘違いされ
きっと期待してがっかりするお客さんもいるだろう
私はお化粧品の販売員をしていた頃に
研修でおこなった
オイルマッサージをしたいと思っていた
そのために知人に協力してもらい
全身オイルマッサージを修得したかった
二日に一度は時間を作り一度に数時間かけて
教えてもらった
ある日謙さんが
「そんなにオイルマッサージって気持ちいいの?」
と聞いてきたのて
「一通りできるようになったから
してあげるね」
と言って
マンションに帰ると
お風呂から上がった謙さんをベットに誘った
うつ伏せに寝てもらって
足裏からオイルをつけてマッサージする
足首からふくらはぎへ
ふくらはぎから足の付け根まで
筋肉とリンパ腺の流れに沿ってマッサージする
「あぁ、これは気持ちいいな
美紗の手が温かくて眠くなる」
そう言って枕に顔をうずめた
タオルを外しお尻から腰を丁寧にほぐす
背中、肩、腕、手、全てオイルでマッサージする
「だめだ~寝ちゃう寝ちゃう
もったいないから起きていたいよ
…それから…美紗…なんだか大きくなっちゃったよ」
謙さんが恥ずかしそうに言ったので
「あはは
寝てもいいのに
マッサージすると血流良くなるから
そうなりやすいって言ってたよ」
と伝えると
仰向けになった謙さんが
「美紗…したくなっちゃったよ…」
と言った