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女は抱かれて刀になる
第6章 明日も、あさっても
 
「愛想尽かす日なんて、絶対来ない。どんな人と会ったって、ボクは虎徹以上に好きな人なんて出来ない!」

 和泉は虎徹を睨みつけると、全てを奪い去るように乱暴なキスをする。そして虎徹を押し倒すと、虎徹の作務衣も剥ぎ取り、陰茎を握った。

「虎徹こそ、ちゃんと覚悟してよ。ボクは若くてピッチピチなんだから、虎徹がおじいちゃんになっても搾り取るからね。その時になって嫌だって言っても、絶対離してあげないんだから」

 和泉の指が下半身に絡むと共に、視線が虎徹の心臓を貫く。何者相手でも怖じ気づかない瞳は、虎徹を殺すには充分な威力を持っていた。

「……なるほど、そう来るとは思わなかったな。俺も覚悟しろ、か。確かに、お前の言う通りだ」

 虎徹は大笑いすると、和泉に身を委ね快感に浸る。一人ではなく、二人で。和泉の方が、深い覚悟を決めていたのだ。ならば虎徹も様子を窺う必要はない。時が流れるまま、共に過ごすまでである。

 交わりは、火花を散らし純度を高める。燃え上がる三日間から生まれた刃は、手入れを怠らない限り、何年も、何百年と輝き続ける。結ばれた絆は、決して折れない刀だった。



おわり



 
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