この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
女は抱かれて刀になる
第2章 淫らで穏やかな土曜日
 
「俺を敷けば、柔らかいのか?」

「いや、全然?」

「だろうな」

 和泉の答えに、虎徹は溜め息を漏らす。虎徹は厳つい男、脂肪のない体は床と大差ないだろう。だが和泉に、虎徹から下りる気配はなかった。

「でもいいの、いないよりはマシだから」

「そのうち、いないと駄目! に変わるぞ」

「ならないよ、虎徹は固いもん」

 にべもない返事をすると、和泉は虎徹の胸に顔を埋める。

「明日で……終わりなんだね」

 虎徹の耳に消えそうな呟きが聞こえた瞬間、和泉は顔を上げる。そして虎徹に不意打ちでキスをすると、また顔を埋めた。

「――おやすみ」

 たった一瞬の触れ合いだったが、虎徹は見逃さなかった。和泉の頬が桜色に染まり、瞳が潤んでいた事を。虎徹は締め付けられる心臓を押さえるように、強く和泉を抱き締めた。

 寝て起きてしまえば、別れの日は目の前にやってくる。その日に何をしてやるべきなのか、どうすれば和泉が救われるのか、虎徹は答えを持たない。だが時は何者も待つ事なく、日曜日までのカウントダウンを刻み続けていた。
 
/152ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ