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女は抱かれて刀になる
第2章 淫らで穏やかな土曜日
そして夜が更け、眠気が降り立つ頃。和泉は虎徹に抱き付くと、ワガママな声を上げた。
「今日は朝からエッチな事に付き合わされて、もうボク疲れて動けない! 虎徹、責任取って、部屋まで連れてって」
「自分で歩けよ、あんまりくっつくと、また襲うぞ」
「やーだー、足動かないもん」
あからさまな甘えをあざといと思いながらも、虎徹は和泉を横抱きにする。目を輝かせ虎徹を見つめる姿を目にすると、心に抱いた呆れすら一瞬で消えてしまった。
「お姫様だっこって、なんかテンション上がる! 虎徹は力あるからいいね、王子様には程遠いけど」
和泉は無精ひげを撫で、失礼な呟きを漏らす。虎徹はされるがままに、寝室へと戻った。そして布団に下ろせば、和泉は虎徹の手首を掴み、仰向けに寝かせてその上に寝転んだ。
「また、寝込みを襲うつもりか?」
「すぐ下半身に直結するの、反対!」
そうは言っても、直結させるように身を寄せるのは和泉の方である。さらに和泉は虎徹の首に手を回し、にやりと笑った。
「肉敷き布団完成。ペラペラの布団じゃ床に寝てるのと変わんないから、今日は虎徹敷いて寝るの」