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深海のパンツァー
第9章 7*奇襲
宣戦布告なしで奇襲されるロージア連邦の艦隊はなすすべなく沈没が相次ぐ。
さらにはジャスティス級の長距離射撃は正確に艦橋を破壊する。

白兵戦にも持ち込めない。
天津帝国は人間と妖魔の共存する国でもある。

空からは翼を持つ妖魔が偵察を兼ねて爆弾を落とし、離艦しても海中からも妖魔が襲ってくるのだ。

この戦闘により、レオンハルト家の長男は戦死する。
こうして、ロージア連邦国軍無敗神話が脆くも崩れたのである。

補給艦からの支援がなくなった陸軍は、遠い地で朽ちる他はなかった。

島国という海の盾を持つ天津帝国に連邦軍は進軍も敵わず、時だけが流れたのだ。




だが、年月が流れ天津帝国にも悲劇が始まる。
領海内を警戒していた“正義”が謎の沈没を遂げたのだ。


この事件で生還した水兵の話に帝国は驚愕したのである。

「突然、艦底が爆発し艦は沈没した。敵艦の姿はなかった」と

これは、有翼種たる妖魔も同じ発言であった。

「敵はいなかった」と。


海域全ての戦闘艦が撃沈されるという事件に天津海軍は畏怖し、こんな説が生まれた。

「海龍伝説」



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