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深海のパンツァー
第10章 8*深海のパンツァー
「どうして……副長は乗艦されたのですか?」

ゲイツは尋ねた。

「ふふふ、貴公は上級士官学校で俊英だったと聞く。父上も伯爵だ。なんでまた機銃を選んだ?」

グーンは逆に質問を返した。
それと同時にマスターに「彼にも」とグラスを注文する。

「戦わなければいけない……と思いました」

答えるゲイツ。

「病原菌の駆逐か?」

「……軍事力を持って他国を征服する。地球が人間の排除を願う。そんな政治家の自己満足のために乗艦したのではありません。
リヴァイアサンなら……今後の戦争は抑止により、終わらせることができると思ったんです」

「兵器による恐怖によって抑止となる……か」

グーンはグラスのスコッチを一気に飲み干す。
続いてゲイツもグラスを空にした。

「リヴァイアサンは意志を持たない。操縦する人間は脆弱な肉体だ。ひとつのユニットとして考えれば、海中に潜む生命体とも考えられる。
戦争とは人間の進化……かもな。戦後でも栄養のない土壌から萌芽する植物のようだ。このリヴァイアサンが開発されたように」

グーンは席を立った。






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