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深海のパンツァー
第11章 9-ジャスティス改の咆哮
***戦中***
天津帝国皇帝・紫苑誠は同盟国イヴァリスから授与された聖剣と紋章の盾を背負い艦隊司令部を訪れた。
理由は次々に撃破される戦闘艦の事件。
この海岸に面した土地の名は紅蓮。
紫苑は司令部の軍人に丁重に司令官室に案内された。
そこで頭を抱えるのは内務卿・二川公爵。
政治家であるが文民統制反対派である。
着込む陸軍の軍服には燦然と輝く勲章が貼り付けられている。
「この失態はどう責任をとるおつもりかな?」
顔を見るなり、紫苑は二川を叱咤した。
この国で二川を怒鳴れるのは紫苑皇帝のみであり、紫苑皇帝に罵声を浴びせるのも二川公爵のみである。
「……貴様の出る幕はない」
二川が顔をしかめた。
紫苑がここに着た理由―-
「私に本当の正義を1隻貸してもらおうか」
紫苑は近場の机に紋章の盾を置く。
そして聖剣を引き抜いた。
「……皇帝自らが艦長となって艦を指揮するというのか? バカバカしい……」
二川は腰の拳銃の位置を確かめる。
天津帝国皇帝・紫苑誠は同盟国イヴァリスから授与された聖剣と紋章の盾を背負い艦隊司令部を訪れた。
理由は次々に撃破される戦闘艦の事件。
この海岸に面した土地の名は紅蓮。
紫苑は司令部の軍人に丁重に司令官室に案内された。
そこで頭を抱えるのは内務卿・二川公爵。
政治家であるが文民統制反対派である。
着込む陸軍の軍服には燦然と輝く勲章が貼り付けられている。
「この失態はどう責任をとるおつもりかな?」
顔を見るなり、紫苑は二川を叱咤した。
この国で二川を怒鳴れるのは紫苑皇帝のみであり、紫苑皇帝に罵声を浴びせるのも二川公爵のみである。
「……貴様の出る幕はない」
二川が顔をしかめた。
紫苑がここに着た理由―-
「私に本当の正義を1隻貸してもらおうか」
紫苑は近場の机に紋章の盾を置く。
そして聖剣を引き抜いた。
「……皇帝自らが艦長となって艦を指揮するというのか? バカバカしい……」
二川は腰の拳銃の位置を確かめる。