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深海のパンツァー
第15章 13-戦闘解除命令
***ジャスティス改***
艦橋内の艦長席に紫苑誠の姿はない。
艦長室で家族の写真を眺める。
そして、自らが経験した戦いの日々を思い出していた。
「魔王を倒した……」
写真に語るように小さく呟く。
かつて魔王を語った妖魔を屠り、現在の妻にて皇女を救った。
「だが……ヤツはほとんど死んでいた……」
その魔王は手負いで今にも朽ちようとしていた。
「英雄を倒した……だが、ヤツもほとんど死んでいた……」
紫苑が妖魔を滅ぼすべく、親衛隊を率いて妖魔の国であった旧大和領域にて立ちふさがったひとりの英雄。
総勢500名にて囲んだ末の一騎打ちにて英雄を屠った。
束の間に思い出に浸った後に艦内放送が入る。
『敵艦発見!』
―-!?
紫苑は司令室に入るそして艦橋の外に出た。
そこには乗員であふれかえっている。
周りには飛翔できる妖魔が飛び交う。
「グングニル発射用意ッ!!」
紫苑の怒号でメテオ発射管がキリキリと金属音を発しながら回転する。海面に標準した。
海面が泡立つ。
その中から黒い艦橋が姿を現したかと思うと、やがて深海のパンツァーがゆっくりと海面に浮上した。
待ちわびていた出会い。
ジャスティス改に属する者は皆、海上を見つめ硬直した。
艦橋内の艦長席に紫苑誠の姿はない。
艦長室で家族の写真を眺める。
そして、自らが経験した戦いの日々を思い出していた。
「魔王を倒した……」
写真に語るように小さく呟く。
かつて魔王を語った妖魔を屠り、現在の妻にて皇女を救った。
「だが……ヤツはほとんど死んでいた……」
その魔王は手負いで今にも朽ちようとしていた。
「英雄を倒した……だが、ヤツもほとんど死んでいた……」
紫苑が妖魔を滅ぼすべく、親衛隊を率いて妖魔の国であった旧大和領域にて立ちふさがったひとりの英雄。
総勢500名にて囲んだ末の一騎打ちにて英雄を屠った。
束の間に思い出に浸った後に艦内放送が入る。
『敵艦発見!』
―-!?
紫苑は司令室に入るそして艦橋の外に出た。
そこには乗員であふれかえっている。
周りには飛翔できる妖魔が飛び交う。
「グングニル発射用意ッ!!」
紫苑の怒号でメテオ発射管がキリキリと金属音を発しながら回転する。海面に標準した。
海面が泡立つ。
その中から黒い艦橋が姿を現したかと思うと、やがて深海のパンツァーがゆっくりと海面に浮上した。
待ちわびていた出会い。
ジャスティス改に属する者は皆、海上を見つめ硬直した。