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Dolls…
第11章 人形の瞳は…
どうしよう…。

温かいお風呂に入って濡れた服を着替えないと体が冷えきってしまって風邪をひいてしまう。

ここにある服は椎葉さんが私のモデル用の服ばかりでどれもこれもゴスロリ風でシュウちゃんに貸せない。

サイズだって合わないし。

それに、ここは椎葉さんの家だから勝手にバスルームを使ったら怒られるかも知れない。

あたふたと困る私を余所にシュウちゃんは


「っていうか、何だよこの屋敷。お前、ここに住んでんの?」

「へ?あ、…住んでるって言うか…」





そうだ…。

ここに来てから外部と連絡を取ることがなかった。

この状況、シュウちゃんに説明してなかった。

「シュウちゃんこそ、何でここに…」

「昨日の夜、東京に着いたんだ。東京ってすげぇな。夜なのに人が溢れ返ってたわ!」

「そうじゃなくて、何でこの屋敷に…」

「それはこっちの台詞だっつーの!お前が消息不明だってお前の両親から聞いたから」

「消息不…」


消息不明って、何?

確かにアパートには帰れてないけど、消息不明ってほどじゃない。

何で、消息不明なんて事になってるの?

一体誰がそんな事を言ったの…?



「お前の両親がお前に差し入れの荷物を送ったらしいんだけど、お前が留守だったからお前の部屋の隣の住人に荷物を預けたらしいんだ。一応生物も入ってたらしいから。お前の部屋のポストに不在通知も入れといたって」

「だけど、2日経ってもお前が戻る気配がないからって、荷物を預かった隣人が送り主のお前の両親に電話を入れたんだって。"娘さん、帰ってこないんですけど…"って」

「お前の両親、めちゃくちゃ心配してたけど、もしかしたら職場の友達と旅行にでも行ってるかも知れねぇし…、とりあえず、心配だから俺が様子を見に来たってわけだ」



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