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Dolls…
第2章 運命





























「ん…?」


あれ…、何だろう…。

さっきまで蒸し暑い山奥にいたはずなのに、今はなんだか涼しい。

それに、さっきは固い地面の上にいたのに、今はなんだか柔らかい。

それと、何だか凄くいい香り…。





「お前、何者だ…?」

「━━━━━っ!!…えっ!?」











突如聞こえた男性の声。

その声にびっくりして飛び起きようとすると…

「痛っ、な…っ!?」


体が…、動かない…?

それに、何だか体が痛い。

唯一自由に動かせるのは目玉と意識だけだ。

目を凝らして声の聞こえた方に視線をやると、そこには…





「何者だと聞いてるんだ」





月灯りの逆光ではっきりとはわからないがシルエットだけが見えた。

誰かはわからないが、男性…?

「あの、私は…」



そうだ、私確か…、あの人形屋敷の周りを散策してて

それでフランス人形につまずいて転んで、それから━━━━━。



そこからの記憶がないけど、確か誰かから後ろから…。





そこでハッとしよくよく周りを見渡してみると…。

そこはどこかの室内だった。


涼しいと感じたのは、冷房の聞いてる部屋だから。

柔らかいと感じたのはベッドの上だから。

いい香りはお香か何かで、この男の姿がはっきり見えないのは部屋の電気がついてなくてあるのは月灯りだけ。

そして、体が動かないのは…、後ろ手に両手を縛られてるからだ…。








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