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Dolls…
第12章 ゆるやかな崩壊
「?。うん。だって、他に部屋があるかどうかわかんないし…」

椎葉さんはシュウちゃんを受け入れてくれたけど、この後の処遇はどうなるかわからない。

椎葉さんがシュウちゃんの為に部屋を用意してくれるのかどうかもわからないし、かと言ってこの広い屋敷にシュウちゃんを1人にするのも危険だし。


「いや、でもお前…、風呂…」

シュウちゃんの顔が少しだけ赤く染まった。


風呂…?

風呂って、何の事?

シュウちゃんが発した"風呂"という一言に私はハッとした。


「あっ、もしかして私のお風呂の順番を気にしてくれてるの?私は後で入るし、ちゃんと部屋にも戻るから!」

自分が1番風呂に入るのを気にしてるのかな?

ここは私の家じゃなくて椎葉さんの家だし、気を使うなら椎葉さんになんだけどね。

まぁ、椎葉さんは忙しいって言ってたし、シャワーを浴びるだけで済ませそうだし

そこまで気にはしなくても大丈夫だろう。


「だから━━━━」

「そうじゃなくて…」

「……え?」


すると、シュウちゃんの顔が先程よりも更に真っ赤に染まって行き目線も何だかオドオドしている。


「お、お前…、風呂上がりの女の部屋に男が上がり込むってどう言う事かわかってんのか…?」

シュウちゃんは口ごもりながらそう呟いたが…

「え?何それ?昔は一緒にお風呂入ったりしたじゃない?」

私とシュウちゃんは家も近くて親同士も仲がいい。

昔はお互いの家でよく遊んだりしたし、ご飯もお風呂も昼寝する時だって一緒だった。

何を今更私に気を使ってるんだろう。

「それはガキの頃の話だろ…。今と昔じゃ、いろいろと、その…っ」

変なシュウちゃん。

人様の家だから気を使ってんのかな?



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