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Dolls…
第1章 出会い







最初に1つ。

運命の歯車なんて、簡単に狂ってしまう。


















「お疲れ様でした~!」

大きな声と愛想笑いで職場を後にした。

仕事を終えた解放感から自然と足取りも軽くなる。

職場から外に出ると夕方独特の真っ赤な太陽が町中を照らしていて、その風景はまるで炎が街を焼き尽くしてるかのようだ。

東京は建物が多いから太陽光が反射して余計にそう見えるんだろうな。




私の名前は水野 椿-みずの つばき-19歳。

訳あってこの大都会の東京で一人暮らしをしている。

ちょうど今仕事を終えたところである。


仕事と言っても私は派遣社員でアルバイトみたいなもので

仕事内容も軽作業というか、簡単に言えば内職みたいなもの。






「椿、待ってよ~!一緒に帰ろうよ!」

会社の玄関先で真っ赤な太陽を眺めていると私の後ろから声が聞こえた。

振り返ってみるとそこには私の後を追ってきた…

「梓。もしかして、私を追っかけて走って来たの?」

声の主は私のそばまで走ってくると苦しそうにハァハァと息を切らせている。

「ハァ…、椿、歩くの早くない?ハァハァ…」

「そう?」

彼女は、北條 梓-ほうじょう あずさ-19歳。

私の同僚だ。

彼女もまた派遣社員さん。

私より入社は早くて何ヵ月かは先輩だけど同い年と言うこともあってか今じゃ先輩後輩というよりまるで友達のような関係になってしまっている。


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