この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Dolls…
第14章 幼馴染み
「愛ってやつか…。馬鹿馬鹿しい…」
私と椎葉さんの後を尾けた道順を一目散に、私のいる部屋へと急いでくれた。
ただでさえ迷子になりそうな長い長い廊下を…。
そして、その頃の私はベッドに横になりながら体の疲れを取っていた。
丸1日中、椎葉さんに弄ばれ続けて体力の消耗が尋常じゃなかった。
腰は痛いし、足も腕も、どこもかしこも軋むように痛い。
汗だくで気持ち悪いし、シャワーでも浴びたい所だが体が思うように動かない。
「はぁ…ん」
ぼんやりと天井のシャンデリアを眺めるしかなかった。
眠りたいのに眠れない、そんな気分だ。
シュウちゃん、ちゃんとご飯食べたかな…?
私の心配ばかりで食事どころじゃなかったみたいだし、私が倒れた時も真っ先に駆け寄ってくれたし。
…だけど、私はシュウちゃんの心遣いを感じるどころか、バレたくない一心で必死に椎葉さんの腕にしがみついてた。
1番心配してくれてたのはシュウちゃんなのに…。
食事を終えたシュウちゃんはこの部屋に戻って来るのかな?
それとも、こことは別にシュウちゃんの部屋を用意してくれてるのかな?
これだけ大きな屋敷なんだから空いてる客間の1つや2つぐらいはあるだろうけど。
ただ…、ただ一言、シュウちゃんに謝りたいな。
さっきまで椎葉さんに抱かれてたベッドで幼馴染みの心配をしてる。
幼馴染みがどうなったのか心配してる。
心の中に小さく産まれた罪悪感…。
これは、椎葉さんに対してなのか、シュウちゃんに対してなのか。