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Dolls…
第14章 幼馴染み
人形だらけの部屋、天井に飾られたシャンデリア。

もう何日ここにいるだろう。


シュウちゃんに助けを求めようとしたこと、椎葉さんは全てお見通し。

そんな私への罰なのか、玩具のように私の体を弄んだ。

今までも逃げれるチャンスは沢山あったのに、それを無駄にし続け

やっと訪れた大きなチャンスすらも不意にしてしまった。

静かな部屋で1人でいると、まるで私はここから一生逃げられない、そんな気さえしてきてしまう。



シュウちゃん…。

シュウちゃ━━━━━━




と、心の中で何度も何度もシュウちゃんの名前を呼んでいたその時だ。










━━━━━バタンッ!

「椿っ!」











勢いよく開け放たれるドアと私の名前を呼ぶ声。

その音に驚き上半身がビクッと跳ねた。

そのまま上半身だけを起こしドアの方を見ると



「━━━━シュ、シュウちゃ…」

「はぁ、はぁ…、よ、よかった、ここにいて…」


ぜぇぜぇと肩で息を付くシュウちゃんのその様子は、何処かか急いで走ってきたように思えた。

シュウちゃん、どうしたんだろう…、そんなに慌てて。


「はぁ、はぁ、はぁ…」

「シュウちゃん、どうしたの?」


余程急いでこの部屋まで走ってきたのか、シュウちゃんの息は上がったままだ。

その様子から、ただ事じゃない事だけはわかった。


「シュウちゃ…」

「椿!こんなところから早く逃げようっ!」

「え…?」


逃げる…?

ここから逃げるっていうの…?

そりゃ確かにここからは逃げたかったけど、でも何でいきなり?

さっきまで椎葉さんと仲良く会話しながら食事をしてたんじゃないの?


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