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Dolls…
第16章 誘惑の果て
私は人見知りする方じゃないし、どちらかと言えば初対面で緊張することもない。
だけど、ここに来てからずっと外部の人と話すことなんてなかったから免疫が落ちてるんだ。
「あ、ありがとうございます…」
真っ赤に染まった顔を見られないように会釈をして顔を反らした。
椎葉さんにも安藤さんにもこんな顔は見せられない。
「で、椿ちゃんは秋人とどういう関係?」
「……っ!?」
バツの悪そうな表情を浮かべる椎葉さんに訊ねる安藤さん。
私は会釈をしながら椎葉さんの答えをドキドキしながら聞いていた。
さっきは"お前には関係のない子だ"と言ってたけど、幼馴染みの前で私の事をなんて紹介する気なんだろう、と。
ドキドキ…
ドキドキ…
椎葉さん…?
「…人形のモデル。それだけだ」
「…………。」
…わかっていた事だ。
予想していた答えがそのまま返って来ただけなのだからそれほどショックでもなかった。
椎葉さんの答えに少しの寂しさを感じたのか顔の紅潮が一気に引いて行く。
もう赤面も収まっただろうから顔を上げてもよさそうだ。
顔を上げて椎葉さんと安藤さんに視線を戻すと…。
「へぇ。…そうなんだ。奈々の次はこの子を…」
え…?
つまらなそうに呟きそっぽを向く椎葉さんを
まるで憎んでるかのように冷たい目で睨み付ける安藤さん。
さっきの底抜けの笑顔からは想像出来ないぐらいに冷たい目。
っていうか、安藤さんは奈々さんの事を知ってるの…?
「あの、安藤さんっ!」
「ん?何?」
「あ…の…」
私の方へと戻されたその目は、先程と同じあの爽やかで明るい笑顔だ。
だけど、ここに来てからずっと外部の人と話すことなんてなかったから免疫が落ちてるんだ。
「あ、ありがとうございます…」
真っ赤に染まった顔を見られないように会釈をして顔を反らした。
椎葉さんにも安藤さんにもこんな顔は見せられない。
「で、椿ちゃんは秋人とどういう関係?」
「……っ!?」
バツの悪そうな表情を浮かべる椎葉さんに訊ねる安藤さん。
私は会釈をしながら椎葉さんの答えをドキドキしながら聞いていた。
さっきは"お前には関係のない子だ"と言ってたけど、幼馴染みの前で私の事をなんて紹介する気なんだろう、と。
ドキドキ…
ドキドキ…
椎葉さん…?
「…人形のモデル。それだけだ」
「…………。」
…わかっていた事だ。
予想していた答えがそのまま返って来ただけなのだからそれほどショックでもなかった。
椎葉さんの答えに少しの寂しさを感じたのか顔の紅潮が一気に引いて行く。
もう赤面も収まっただろうから顔を上げてもよさそうだ。
顔を上げて椎葉さんと安藤さんに視線を戻すと…。
「へぇ。…そうなんだ。奈々の次はこの子を…」
え…?
つまらなそうに呟きそっぽを向く椎葉さんを
まるで憎んでるかのように冷たい目で睨み付ける安藤さん。
さっきの底抜けの笑顔からは想像出来ないぐらいに冷たい目。
っていうか、安藤さんは奈々さんの事を知ってるの…?
「あの、安藤さんっ!」
「ん?何?」
「あ…の…」
私の方へと戻されたその目は、先程と同じあの爽やかで明るい笑顔だ。