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Dolls…
第16章 誘惑の果て

え…、私と安藤さんが…?




業者さんが帰った後、私と安藤さんを心配して様子を南の角部屋まで様子を見に来てくれたのだろう。


だけど…、安藤さんと楽しげに会話なんかしてない。

椎葉さんが私達の会話をどこまで聞いていたのかはわからないけど、どちらかと言えば肝を冷やすぐらいにドキドキしたという方が正しい。

…だけど、それが何だと言うの?

それが怒ってる理由?

「あっ、あぁ…。それじゃ、答えに…あんっ、なってませ…あぁんっ!」

楽しげに会話したように見えたと言うの?

自分で招き入れたくせに、それを後悔するほどに怖かった。


安藤さんのあの目が怖かったのだ。





「あー…、そう言えば…、尚人がお前の服を褒めてたな。…悪いがこれはもう着れないな。破けてビリビリだ…」





椎葉さんの舌先に翻弄されて頭が回らない。

安藤さんに褒められた服が椎葉さんの手によってビリビリにされた、ということしか理解出来なかった。


「あっ…、も、許し…っ、あぁ…っ」

もどかしくて足がプルプル震える。

息も荒く、思わず足の隙間にいる椎葉さんの後頭部に爪を立ててしまいそうになった。


「あっ、あ…っ」

体がピクンッと反応する度に瞳には涙がにじんでいく。

この涙の意味はわからないが、もどかしくて

早くこのもどかしさから解放されたくて

知らぬ間に腰までが椎葉さんの舌先に合わせるように動き出してしまう。

「相変わらず淫乱な体だ。口では嫌がっても腰は"もっと"とねだってる…」

「違…んっ!ね、ねだってなん、か…、あっ!」

そうは言っても不規則に動く舌先、ねだるように腰を浮かす自分の体は隠し切れない。

椎葉さんの言う通り、淫乱な体に成り下がったのかと痛感する。




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