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Dolls…
第17章 悪魔のささやき
椎葉さんの返事が聞こえない。

きっと今、私の今後の処遇について考え込んでるんだ。

椎葉さんの顔が見えない以上、聴覚を集中させて声色だけで判断するしかない。

椎葉さんは…、私を手放すの…?

椎葉さん…。



祈るように椎葉さんの名を叫んだ。

口に出せない分、心の中で椎葉さんの名前を唱え続けた。

私は、椎葉さんにとって一体…




「……人形」






沈黙を破るように椎葉さんの声が聞こえた。

だけど、その一言を聞いた瞬間、私の心臓がドクンッと波打った。





━━━━━━え?








人形…?

人形って、何?

今、椎葉さんはハッキリ言った。

椎葉さんの声でハッキリと聞こえた。

人形、と。






人、形…?

人形?







全身がガタガタ震え立ってるのがやっとと言ったところ。









「は?人形?」

「椿は俺にとって愛玩人形だ。手放すも何もないだろう」
















……ドアのせいで椎葉さんの表情が見えない。

言葉の1つだけで人の気持ちを判断するのは早すぎる。

それに、椎葉さんの顔どころか目すら見てないのに、そんな言葉を吐かれても信じられない。



信じ、られない…。


信じられないけど…。




「っ、ひっ…」

涙がボロボロと頬を伝う。

自分でもわからないが心臓にナイフを突き立てられ、穴の空いた状態で心臓が凍ってしまったかのような気がした。




私は、椎葉さんにとって、ただの愛玩人形。

ここに連れて来られたのも、ただ単に絶望に打ちのめされた私の表情を元に人形を作りたいが為だった。

だから、人形扱いされてることは重々承知してたはずなのに。

何故にこんなに痛く、苦しく、そして悲しいんだろう。









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