この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Dolls…
第17章 悪魔のささやき
心が痛い。
凍てついた心を抱えたままドアの前で動けなくなってしまった。
わかってたことだ。
わかってたことなのに、椎葉さんの口からハッキリ聞かされることがこんなにも辛いなんて…。
「うっ、うぅ…っ」
涙が止まらない。
改めて自分の立場を思い知らされた気分。
「━━━━あ、秋人…、今そこのドアから…」
━━━━━っ!!
安藤さんが何かに気づいたようだ。
安藤さんのその言葉、私にも聞こえた。
バレ、た…?
そう思った時にはもう遅い。
足が動かなくて、その場から逃げようにも逃げられなくて
ドアから離れようとしたが
━━━━━━ガチャッ!!
部屋のドアが勢いよく開かれた。
ドアを開いたのは安藤さんで、椎葉さんはトレイを持ってその場に立っていた。
「あ…、椿ちゃん…」
ドアを開いた先にいたのは口元を押さえ涙を流している私の姿。
その姿を見た瞬間、安藤さんが慌てて笑顔を取り繕う。
「お、おはよう、椿ちゃんっ!あの…、食事持って来たんだ!寝てたみたいだから起こさなかったけど…」
椎葉さんの手に持たれたトレイには食事が並べられていた。
部屋で寝込む私の為に持ってきてくれたのだろう。
手が塞がっている椎葉さんは私を見つめたまま何も言わずに立ち竦んでいるだけ。
変だな…。
あんなに空腹だったのに、一気に食欲がなくなった。
逆に胸がいっぱいで吐きそう…。
「椿ちゃんの好きなメニューだって!フルーツとか野菜サラダとか…っ」
私の好物ばかりの献立。
なのに、食べたいと思えない。
私に気を使う安藤さんの作り笑いにすら腹が立った。
凍てついた心を抱えたままドアの前で動けなくなってしまった。
わかってたことだ。
わかってたことなのに、椎葉さんの口からハッキリ聞かされることがこんなにも辛いなんて…。
「うっ、うぅ…っ」
涙が止まらない。
改めて自分の立場を思い知らされた気分。
「━━━━あ、秋人…、今そこのドアから…」
━━━━━っ!!
安藤さんが何かに気づいたようだ。
安藤さんのその言葉、私にも聞こえた。
バレ、た…?
そう思った時にはもう遅い。
足が動かなくて、その場から逃げようにも逃げられなくて
ドアから離れようとしたが
━━━━━━ガチャッ!!
部屋のドアが勢いよく開かれた。
ドアを開いたのは安藤さんで、椎葉さんはトレイを持ってその場に立っていた。
「あ…、椿ちゃん…」
ドアを開いた先にいたのは口元を押さえ涙を流している私の姿。
その姿を見た瞬間、安藤さんが慌てて笑顔を取り繕う。
「お、おはよう、椿ちゃんっ!あの…、食事持って来たんだ!寝てたみたいだから起こさなかったけど…」
椎葉さんの手に持たれたトレイには食事が並べられていた。
部屋で寝込む私の為に持ってきてくれたのだろう。
手が塞がっている椎葉さんは私を見つめたまま何も言わずに立ち竦んでいるだけ。
変だな…。
あんなに空腹だったのに、一気に食欲がなくなった。
逆に胸がいっぱいで吐きそう…。
「椿ちゃんの好きなメニューだって!フルーツとか野菜サラダとか…っ」
私の好物ばかりの献立。
なのに、食べたいと思えない。
私に気を使う安藤さんの作り笑いにすら腹が立った。