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Dolls…
第18章 パンドラの箱
安藤さんに癒され冷静になった心に再び雨が振りだした。
わかってたことだけど、こんな距離で、そんな冷たい目で言われたら
…嫌でも、思い知ってしまう。
私は椎葉さんの人形のモデルに過ぎない、と。
込み上げる涙を歯を食い縛りながら耐えた。
しかし、私に悲しんでる暇なんかなかった。
「椿、ちょっとオイタが過ぎたな…」
「え…?」
「尚人をこの屋敷に上げたまでは許そう。しかし、俺の母親の事を調べようとしたのは間違いだったな…」
「それは…」
「挙げ句に、尚人と密室で2人っ切りとは…」
「え…?」
椎葉さんのお母さんの事を調べようとしたのは本当だ。
だけど、よく考えたら他人の家庭に首を突っ込むべきじゃないと一瞬は思い止まった。
つい、勢いで口に出してしまったのだ。
その事を今はただただ後悔している。
でも、この流れで何故安藤さんの名前が出たのかはわからない。
「あ、安藤さん…?」
安藤さんからは奈々さんの話しか聞いていない。
私が椎葉さんのお母さんの事を知りたがってるって事は安藤さんからは聞いただろうけど、本当に私は奈々さんの事しか…。
「いつもの事だが、お仕置きが必要だな…?いつもよりきつい、調教が━━━━━━」
「…………ぁ」
私を見下ろす椎葉さんの目。
その目は…、冷たく、見るもの全てが凍りつきそうな、そんな氷のような視線だった。
わかってたことだけど、こんな距離で、そんな冷たい目で言われたら
…嫌でも、思い知ってしまう。
私は椎葉さんの人形のモデルに過ぎない、と。
込み上げる涙を歯を食い縛りながら耐えた。
しかし、私に悲しんでる暇なんかなかった。
「椿、ちょっとオイタが過ぎたな…」
「え…?」
「尚人をこの屋敷に上げたまでは許そう。しかし、俺の母親の事を調べようとしたのは間違いだったな…」
「それは…」
「挙げ句に、尚人と密室で2人っ切りとは…」
「え…?」
椎葉さんのお母さんの事を調べようとしたのは本当だ。
だけど、よく考えたら他人の家庭に首を突っ込むべきじゃないと一瞬は思い止まった。
つい、勢いで口に出してしまったのだ。
その事を今はただただ後悔している。
でも、この流れで何故安藤さんの名前が出たのかはわからない。
「あ、安藤さん…?」
安藤さんからは奈々さんの話しか聞いていない。
私が椎葉さんのお母さんの事を知りたがってるって事は安藤さんからは聞いただろうけど、本当に私は奈々さんの事しか…。
「いつもの事だが、お仕置きが必要だな…?いつもよりきつい、調教が━━━━━━」
「…………ぁ」
私を見下ろす椎葉さんの目。
その目は…、冷たく、見るもの全てが凍りつきそうな、そんな氷のような視線だった。