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Dolls…
第18章 パンドラの箱



しかし、またしても絶頂を迎える寸前で椎葉さんの指と舌の動きが止まった。



「ふ…、はっ…」



どうして…?

どうしてさっきからイカせてくれないの…?

どうして寸止めばかりして楽にさせてくれないの…?


今度は椎葉さんの目を見る前に、私の体の痙攣が止まった頃合いを見計らって…


「……んぅっ!!ひっ、ひぅっ!!」

またしても椎葉さんの舌と指が動き出す。

「ふ、ぁんっ!!」

そして、またしても絶頂を迎えそうになるとその動きが止まる。


何度も何度も寸止めされたせいで体が可笑しくなりそう。


さっきまで寒かったはずの身体中に汗がじんわりと滲み始めていた。


「……そろそろお前の意見を聞こうか?」

そう言うと椎葉さんは肩に担いだ私の足をゆっくり地面に下ろし、そのまま立ち上がると私の後頭部に手を回し、マウスピースを固定しているベルトを外そうとしている。

後頭部からカチャカチャという音が聞こえて、そして


「う、んっ…━━━はぁ、はぁ…っ」

唾液を絡ませながらもやっとマウスピースが口から離れた。

強制的に開口されていたせいで唇の端が痛い。

マウスピースを外された口元からも唾液は垂れ流されていた。


「はっ、ん…っ!あっ…」

「今の気分は?言ってみろ?」

「あっ!う…っ」

俯く私の顎を掴みムリヤリ顔を上げさせ私の口から今の気分を聞き出そうとしている。


今朝と同じように、焦らして焦らして、自分自身でコントロール出来ないところまで私を追い詰めて

また私に求めさせようとしてるのか…?



だけど、今度ばかりはそうは行かない。

誰が、こんな人…っ!




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