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Dolls…
第19章 泣きながら、あなたを…
だけど、目の前で申し訳なさそうな表情を浮かべる安藤さんにそんな事が言えるはずもなく…。

「い、いえ…っ!まだ聞いてもいませんから…」

咄嗟に嘘をついた。

本当はついさっき、安藤さんとスタジオから戻った後

部屋で寝転ぶ私の元に椎葉さんがやって来ていつもみたいに私をからかって来た。

何でも見透かしたその態度にムカついてつい口を滑らせてしまったのだ。

そのせいでさっきまで拷問を受けてたけど…。

「そっか。ならよかった」

「それに、もういいんです…」

「え…?」




椎葉さんのお母さんの事、本当はちゃんと知りたかった。

椎葉さんが抱えてる荷物を少しでも持ってあげたかった。

だけど、椎葉さんそれを望んでない。

お母さんの話が出た瞬間に椎葉さんの態度が変わった。

それほどまでに触れて欲しくない過去なのだろう。

私のただの好奇心とでしゃばった優しさで椎葉さんの心の傷を引っ掻き回す事はない。


「すいません。わざわざ心配して探してくれたのに…」

「あ…、ううん。俺こそ何の役にも立てなくて…」


安藤さんにも申し訳ない。

元はと言えば私の下心で安藤さんをこの屋敷に招き入れたのごそもそもの始まりだったんだ。

こんないい人を利用しようとしたのだから。


椎葉さんのお母さんの事はもう詮索しないようにしよう。

誰にだって触れられたくない過去の1つや2つはあるものだ。


「ところで椿ちゃん、お風呂にでも入ってたの?その格好」

「え?あ…っ」

そう言えば私、バスローブを着てたんだっけ。

すっかり忘れてた。

「そ、そうなんですっ。ちょっと汗を流したくて…」

「そうなんだ。でも、何だか体調悪そうだよ。フラフラしてるし…」




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