この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Dolls…
第21章 あなたが教えてくれた











"俺と一緒にこの屋敷を出よう"

"椿ちゃんが傷つくところを見たくないんだ"










あれから何時間経っただろう。

あれからずっと考えてる、安藤さんに言われたことを。

私をここから連れ出そうとしてくれてる、その気持ちに嘘はなさそうだ。

だけど、私の心はまだ迷ってる。

自分でも情けなるくらいに椎葉さんの事しか思い出せなくて、惨めで…。



せっかく安藤さんが作ってくれたお好み焼きも半分しか食べれなかった。

テーブルの上には半分以上残ったお好み焼きのお皿が置かれたままだ。

もう冷めてて美味しくないだろう。



安藤さんは明日の夜にはここを出て行ってしまう。

答えを出すとしたら明日の夜まで…、約24時間。

だけど、たった24時間じゃこの問題は解決出来ない。

処理できない…。




私の本能はまるで死んだみたいだった。

お腹も空かないし、眠くもならない。

考えすぎて、その事で頭がいっぱいで生きた心地がしない。




安藤さんと一緒にこの屋敷を去ればこの刺すような胸の痛みもいつかは無くなってくれるのだろうか。

楽になるのだろうか。

ベッドの上に座り込みながら考えのまとまらない頭を抱えながら1人でじたばたと考え込んでいた。



もし、私が安藤さんとここを出て行くと知ったら、椎葉さんはどうするの?

シュウちゃんの時みたいに拳銃を持ち出してまた無茶な事をするの?

あんなふうにまた必死に私を引き止めてくれる?

それとも…


それとも━━━━、安藤さんに私を…っ?



「………………っ!」

そこまで考えた瞬間、とてつもない恐怖に苛まれた私はその胸の中にギュッと枕を抱え込んだ。



/559ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ