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Dolls…
第21章 あなたが教えてくれた











椎葉さんの台詞を聞いた瞬間、体の芯から凍りつくような気がした。









「━━━━━っ」


…椎葉さん。

私にはもう何の興味もない…。

私が何処へ行こうと、椎葉さんは引き止めてくれない。

椎葉さん、本当にもう…、私に興味なんて…っ。




無意識のうちに涙がボロボロと溢れた。

止めどなく溢れる涙が頬を伝いベッドに落ちてシーツを濡らしていく。

「話はそれだけか?だったらもう…」

「…………っ!!」






━━━━━━━━バンッ!!

「……なっ」

近くにあった枕を掴むと椎葉さんを目掛けて力一杯投げつけた。

手元が狂ったのか枕は椎葉さんには当たらず椎葉さんの真横の壁にぶつかり床に落下した。

それに驚いたかのように椎葉さんが私の方を振り返るが、今更椎葉さんの顔を見れたところで…。

「な、何を…」

「出てってっ!出てって下さいっ!も…、顔も見たくないです…!」



散々私を抱いて、むちゃくちゃにした癖に

手離すときはこんなにあっさりと…。

一片の考える素振りも見せず、まるで飽きた玩具を捨てるみたいに簡単に…。



「椎葉さんなんて…、大っ嫌いです…っ」

瞳から涙を溢しながらベッドの上から椎葉さんを睨み付けた。

そんな私の表情を見つめながら椎葉さんは黙りこくってしまい何も言ってくれない。

そして…




「悪かった…」

「………っ!」




そう一言呟いた椎葉さんはドアを開けてさっさと部屋から出ていってしまった。






椎葉さんの最後の台詞。

"悪かった…"



悪かった…って、何?

どうして?

どうしてこんな時に謝るの…?

謝られたら…、まるで

本当にもう終わってしまうみたいじゃない…っ。


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