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Dolls…
第21章 あなたが教えてくれた
私の方を見ずに、あんな冷たい声で最後の台詞を吐かれてしまった。
初めて聞いた椎葉さんからの私への謝罪の言葉。
その言葉の意図するところはわからないけど、これだけはハッキリ言える。
私はもう、これ以上、椎葉さんの傍にはいられない。
「……うっ、ぐすっ」
どんなに泣いても、どんなに喚いても、この気持ちは消えない。
そんなすぐには消えてはくれない。
この苦しさも、辛さも…。
「ぐっ、ひっく…っ」
椎葉さん…っ。
椎葉さん…っ。
泣いても泣いても頭に浮かぶのは椎葉さんの事だけ。
恥ずかしくて、痛くて、むちゃくちゃにされた記憶しかないのに
こんなにも椎葉さんとの事を思い出してしまう。
自分の気持ちに気づき椎葉さんに想いを伝えたかっただけなのに。
……椎葉さん。
悪魔みたいに残酷で、私の体を好き勝手に弄んでばかりだったけど
でも、それでも
どんなに酷くされても、弄ばれても
私は、椎葉さんの傍にいたかった━━━━━━。