この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Dolls…
第21章 あなたが教えてくれた










━━━━━━コンコン、ガチャ…。





「あれ、椿ちゃん。どうしたの?こんな夜中にいきなり…」



完全に椎葉さんに拒絶された私は、安藤さんの部屋のドアをノックしていた。

ドアを開けると少しびっくりした顔の安藤さんが、ベッドに寝転びながら本を読んでいた。

「……その本」

「あぁ、これ?この屋敷の書斎で見つけたミステリー小説。この屋敷は小説ぐらいしか娯楽がないから」



椎葉さんに拒絶された私…、一体何をしようと言うのか…?

ただ、これ以上椎葉さんのそばにいたくなかった。

これ以上、椎葉さんのそばにいたら辛くなるだけ。

傷つくだけ…っ。



「どうしたの?何かあった?目が真っ赤だけど…」



もう、辛いのは嫌だ…。

忘れたい…。

何もかも忘れたい…っ。


椎葉さんの事も、この屋敷の事も

椎葉さんとこの屋敷で起こった情事も全部…っ。




「もしかして、秋人に何かされたの?泣いてたんじゃ…」

ベッドから降りようとする安藤さん、それよりも私はいち早く安藤さんの元へ駆け出していた。




「椿ちゃ…っ!?」

椎葉さんに拒絶された悲しみを誰かで埋めようなんて、私は最低だ。

だけど、早く忘れたかった。

胸の苦しみも、痛さも忘れたかった。


それが無理なら、めちゃくちゃに壊れてしまいたかった。



気づくと私は、安藤さんの胸に飛び込んでいたのだ。



「えっ!?ちょっ、ど、どうしたの…?」

私の肩に優しく手を置いた安藤さんだけど、声は何処と無く焦っている。



もう…、壊れてしまいたい。

何も感じない人形のように…。





/559ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ