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Dolls…
第22章 遠い街角
びくびくしながらも靴を脱ぎ部屋の床に一歩…、足を下ろす。
都会の人は慣れてるだろうけど、私は慣れないな。
ドキドキと高まる心を落ち着かせながら部屋の中へと入っていく。
「そんな緊張しないで。こっちがリビング」
安藤さんに案内され、その後ろ姿を追いかけ連れてこられたのは
「……うわぁ」
廊下の先のドアを開けると見えた広く、綺麗な部屋。
そこは、椎葉さんの屋敷の部屋とは正反対の部屋。
広いという意味では同じだけど、薄暗い椎葉さんの屋敷とは違い真っ白な壁にベージュや白といった明るい色の家具が並んでいて
大きなテレビやソファ、テーブルには灰皿、部屋の隅には観葉植物まで置いてある。
何というか…、生活感のある部屋といったところだ。
「秋人の屋敷とはちょっと雰囲気が違うかな?」
「あ、いえ、そんな…」
リビングの入り口でぽかんとした顔をする私に安藤さんが明るく話しかけて来た。
…確かに椎葉さんの屋敷とは正反対だ。
椎葉さんの屋敷の部屋は、どこも薄暗くて、テレビはおろか生活感の欠片もない。
私が使わせてもらってた部屋だってベッドとクローゼットと簡易的なテーブル、ソファぐらいしかなかった。
変わりに所狭しと人形がずらりと並べられていた。
それに、椎葉さん自身も人間味がないというか…
初めて見たときから人形みたいに覇気や生気が感じられなくて恐い人だった。
だけど、安藤さんは…
「疲れたでしょ?今、温かいコーヒーでも入れるね!その後は少し外出しようか?」
まるで、太陽の光を沢山浴びて育った向日葵のような人だ。
椎葉さんとは…、何もかもが違う…。
都会の人は慣れてるだろうけど、私は慣れないな。
ドキドキと高まる心を落ち着かせながら部屋の中へと入っていく。
「そんな緊張しないで。こっちがリビング」
安藤さんに案内され、その後ろ姿を追いかけ連れてこられたのは
「……うわぁ」
廊下の先のドアを開けると見えた広く、綺麗な部屋。
そこは、椎葉さんの屋敷の部屋とは正反対の部屋。
広いという意味では同じだけど、薄暗い椎葉さんの屋敷とは違い真っ白な壁にベージュや白といった明るい色の家具が並んでいて
大きなテレビやソファ、テーブルには灰皿、部屋の隅には観葉植物まで置いてある。
何というか…、生活感のある部屋といったところだ。
「秋人の屋敷とはちょっと雰囲気が違うかな?」
「あ、いえ、そんな…」
リビングの入り口でぽかんとした顔をする私に安藤さんが明るく話しかけて来た。
…確かに椎葉さんの屋敷とは正反対だ。
椎葉さんの屋敷の部屋は、どこも薄暗くて、テレビはおろか生活感の欠片もない。
私が使わせてもらってた部屋だってベッドとクローゼットと簡易的なテーブル、ソファぐらいしかなかった。
変わりに所狭しと人形がずらりと並べられていた。
それに、椎葉さん自身も人間味がないというか…
初めて見たときから人形みたいに覇気や生気が感じられなくて恐い人だった。
だけど、安藤さんは…
「疲れたでしょ?今、温かいコーヒーでも入れるね!その後は少し外出しようか?」
まるで、太陽の光を沢山浴びて育った向日葵のような人だ。
椎葉さんとは…、何もかもが違う…。