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Dolls…
第24章 秘密の人形



敢えて言うならば、椎葉さんの屋敷にいた時は"監禁"とはちょっと違う過ごし方をしていた。

別に折に入れられてた訳じゃないし、縛られてた訳でもない。

それどころか毎日毎日読書して、温かいお風呂にも入って、美味しい食事も食べて…

たまにニュースで見かける拉致監禁とは少し違う過ごし方をしていた。

だけど、今は違う…。




監禁とは、こういう最悪な状況にこそ相応しい言葉だ。












「離してっ!!いい加減にしてっ!」

私は今、安藤さんのマンションにいる。

高級マンションなだけあって部屋数も多くて、私の為に部屋を1つ用意してくれていた。

ベッドにテレビにタンスに…、とにかく生活に必要なものも全て揃えてくれた。

ただ1つ、可笑しな点がある。




それは…、私はここで暮らすことを望んでいないと言うこと。





それに…


「そんな騒がないでよ。欲しいものがあるなら何でも言って。すぐ揃えるよ」

私の目の前でニコニコ笑う安藤さん。

一見優しく見えるけど

「だったらこの鎖を外してっ!!」



そう。

私の片足には大きな頑丈な鉄で出来た足枷とそれを繋ぐようにして鎖が巻き付けられていた。


安藤さんは私のために部屋を1つ用立ててはくれたが、この部屋の窓は防弾ガラスだし、仮に窓を開けられたとしても窓から逃げられないように牢獄のような柵が設けられていた。

厚い防弾ガラス、叫び声すら誰にも届かない。


私の足に巻き付いてる鎖はベッドにくくりつけられていた。

ほどこうにもベッドの脚に頑丈にぐるぐる巻きにされているし南京錠でがっちり固定されていた。






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