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妖婦と呼ばれた女~哀しき恋歌~
第4章  【弐】
「お父上さまにお似ましになっていらっしゃるのですか」
「ああ、自分ではさほど似ているとは思わなかったが、皆に言わせれば、双子のように似ているそうな」
「親子でおわすのですもの。似ていらっしゃるのも当然でございましょう」
「だから、なのだ」
「え―」
 橘乃が小首を傾げる。
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