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妖婦と呼ばれた女~哀しき恋歌~
第7章 【終章】
     【終章】

 嘉宣は、長い回想から己れを解き放った。
 長い、長い夢を見ていたようだ。
 でも、幸せな夢だった。
 嘉宣が橘乃の死を知ったのは、橘乃がこの世を去ってから既にひと月以上が経過してからのことだ。
 初めてその苛酷な事実を知らされた時、嘉宣は玄馬の胸倉を掴み上げ、烈しく揺さぶった。
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