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曖昧☆Bboys
第8章 秘密のKiss
「もしもし...なに?」


亜紀は不機嫌なまま電話に出た。


多分相手は智也さんだろう。


何を話しているのか見えないが亜紀はうんうんと頷きながらちょっと涙を浮かべていた。


「うん、分かった、後で」


亜紀はそう言って電話を切った。


そして私の方を向いた。


「ごめん、美咲」


「いいよ、行って。私は暇だからもう少し飲んでくから」


「うん、ありがとう」


この間と同じパターンなのに、今日は心から亜紀を見送りたいと思った。


亜紀は智也さんと付き合った方が間違いなく幸せだ。


「じゃあ、行くね」


「うん、またね」


亜紀は会計を済ませ、店を出て行った。


上手くいきますように...亜紀が智也さんを好きになれますように...


そんな気持ちを私に残して、彼女の後ろ姿を見送った。




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