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私の逆ハー性活
第4章 龍太郎の愛
……そういえば三人が引っ越すまで、私が龍ちゃんをいつもあやしていたんだ。
泣き虫で甘えん坊だった龍ちゃんは、抱っこして頭を撫でてあげると泣き止んだ。
夕君は龍ちゃんを見て『泣き虫』と笑い、そんな夕君を決まって叱るのが翔さんで、その後に翔さんは私と一緒に龍ちゃんをあやした。
それが私が小学三年生の時までの、普通な日常。
……懐かしくて、兄弟のいない私には暖かい思い出。
「りゅうちゃん……おいで」
気づけば璃子は、龍太郎に向かい、伸ばした両手を開いていた。
そうして龍太郎の方へ寄っていくと、龍太郎の体を包み込み、首に両腕を回し、ギュッと抱きしめる。
「っ……」
目を見開いて驚く龍太郎の頭を、そのまま優しく撫でながら。
……子供の頃のように、続けて「大好きだよ」と言葉を口にした。