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私の逆ハー性活
第4章 龍太郎の愛
どれぐらいの時間、キスをしていただろう。
どちらからともなく唇を離すと、龍太郎が申し訳なさそうに呟いた。
「……ゴメン。やっぱり俺達間違ってるよね。璃子さんを無理矢理この家に縛り付けて……もう、逃げて良いから……俺達から……」
その後ギュッと璃子の体を抱きしめると、龍太郎は璃子を抱きかかえ、立ち上がる。
そして浴室から出ると、降ろした璃子の体にバスタオルを掛け、私服に着替え始めた。
その急な行動は、璃子を今までで一番驚かせた。
「龍ちゃん……? 逃げて良いって、今言った……?」
「そうだよ。翔兄と夕兄が仕事でいない内に逃げて」
「…………」
龍太郎の着替える光景を見つめながら、バスタオル一枚の姿で立ち尽くしたまま、璃子は言葉を失う。
……逃げて良いだなんて、こんなに嬉しい事はない。
ずっとこの家から逃げたかったんだから……。
それなのに………
「私を逃がして、龍ちゃん大丈夫なの……?」
どうしてこんなにも不安になるんだろう。
璃子は質問しながら、龍太郎の事が心配でならなかった。