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私の逆ハー性活
第6章 デート



そのまま映画の事を談笑しながら、二人並んで出口に向かって歩く。

しかし、後ろから突然女性の声が聞こえてくると、翔が振り向きながら立ち止まり、璃子もつられて足を止めた。





「あら? ……二階堂先生?」





二人の後ろには一人の若い女が立っており、翔と目が合うとニコッと微笑みかける。

翔も彼女に気づくと、愛想良く微笑んだ。




「椿先生。先生も映画を観に来たんですか?」

「ええ、友達と。今飲み物を買いに行ってるんだけど……ところで隣の子は……彼女?」





椿と呼ばれた彼女からチラッと視線を向けられると、璃子は遠慮がちにペコっと頭を下げる。

翔との会話から、きっと翔の同僚なんだろうということは理解出来た。

仕事がいかにも出来そうで、ルックスとスタイル、ファッションセンスも良い。

……自分と比べて気後れしてしまう程、美人。




「……彼女じゃないですよ。昔の知り合いです」




翔が椿に答えた返事も、当然だと思った。


翔が言うとおり、璃子は実際に翔と恋人同士ではない。



それは夕と龍太郎も同じ。




……体の関係がある、ペットなだけ。






改めて考えると、璃子は胸がズキっと痛んだ。
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