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私の逆ハー性活
第1章 はじまり
……まだ誰かいたの? 制服を着ているから高校生……?
見覚えのない顔だけど、でも『バカ兄』って事は……
『龍ちゃん……?』
恐る恐る尋ねると、さっきから不機嫌そうに無表情な顔をしている男の子は、璃子の方を見てボソッと呟いた。
『……久しぶり、璃子さん』
その言葉に一瞬ランドセルを背負っていた一人の子供の姿が脳裏に過ったが、目の前まで歩み寄ってきた龍太郎に対し、璃子は思わず両目を閉じ、身構える。
『っ……!』
二人と同じ様に彼も、私を飼育するだの考えているのかもしれない。
そう警戒しての事だった。
……しかし、すぐに優しい声が降ってくると、璃子の緊張は少しだけ和らいだ。
『璃子さん。俺達が璃子さんに会いたくてここへ連れて来たのはね、俺達が引っ越してからも、璃子さんの事を忘れられなかったからだよ。……この意味が分かる?』
そのままそっと両目を開く。
すると、ふわっと何かに体を包まれたかと思うと、璃子は今自分が置かれている状況に絶句した。
何故なら、……いつの間にか龍太郎から体を抱きしめられていたから。
『……俺達三人共、璃子さんを愛してるんだ』
そのまま方針状態の璃子の耳元で龍太郎は囁くと、璃子の顔を正面から見つめ、穏やかに微笑んだ。