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私の逆ハー性活
第6章 デート



そんな璃子の頬へ愛おしげに片手で触れながら、翔はクスッと笑う。




「……どうしたの? 璃子ちゃん、今日は嫌がらないの? 」




口を離され残念に思うも、翔の顔を潤んだ瞳で見つめたまま、璃子の口から出た返事は、自分でも予想していない内容だった。




「翔さん……さっきの、椿さんって……翔さんと同じ高校の先生ですか?」

「えっ? そうだけど、どうしたの? いきなり」




翔が驚くのも無理はない。

突然話を変えたかと思うと、椿の話。

璃子の頬から手を降ろしながら、目を丸くする。





……しかし璃子が更に続けた言葉を聞くと、璃子の事を抱きしめたいという衝動が一気にこみ上げた。






「……綺麗な人、ですね……翔さんにも凄くお似合いです……」






自信が無いように目を伏せ、明らかにしゅんと落ち込んだ様子の璃子。

こんな態度を取られれば、男は誰だって期待する。





「……もしかして璃子ちゃん、俺の事好き?」





唖然としながら尋ねると、璃子から驚いた表情だけ返ってくる。

確信めいた言葉は返ってきていない。

だが、翔は抱きしめずにはいられなかった。






「っ……どうしてそんなに……」






胸がキュンとする。

苦し過ぎて、璃子の腕を引きながら眉間にシワを寄せる。





……どうしてキミは、そんなに可愛いのかな……。






……どうしてこんなにもキミが愛おしいんだろう……。





そのまま璃子の体を両腕で包み込むと、翔は熱い息と一緒に呟いた。





「璃子ちゃんの方が綺麗だよ……」
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