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私の逆ハー性活
第7章 嫉妬
自分以外はまだ眠っているのか、リビングとキッチン、どちらにも三人の姿はなかった。
璃子もまだ眠気眼だが、ぼんやりとした意識のまま珈琲を淹れる。
……突然、後ろから声が聞こえてくるまでは。
「おはよう、璃子さん」
その声にビクッと体を弾ませ、璃子は後ろを振り返る。
すると自分の後ろに龍太郎が立っていることに気づき、緊張しながら挨拶を返した。
「お、はよう……龍ちゃん」
龍太郎の顔を見ると、昨日翔が話していた言葉を思い出す。
……龍ちゃんは暫く、飼育当番抜けるんだっけ……。
何だか龍ちゃん、少し……痩せた?
「こ、珈琲飲む……? 淹れようか?」
璃子は恐る恐る龍太郎に質問する。
すると龍太郎は真剣な顔のまま、きっぱりと答えた。
「いらない」
その為璃子は、一人分の珈琲を再び淹れ始める。
龍太郎が続けた言葉を聞くと、一瞬手を止めたが。
「逃げなかったんだね……昨日。この一軒家の住み心地良くなった?」
無言で、また手を動かした。