この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
貸出奴隷 裕美子
第13章 裕美子の深層
・・・
鞭が空気を切る音も
鞭打たれた奴隷が泣き叫ぶ声もせず
ひんやりとした静けさが戻った地下室
2800回の鞭を受けた裕美子
裕美子の身代わりに拷問を受け続けた絵里様
「達也・・様・・・厳しいご調教を・・ありがとう・・ございました・・・」
先に土下座の姿勢になって、達也様にご調教のお礼を申し上げたのは、絵里様でした。鞭の傷に繰り返し塩水を浴びせられる拷問を受けた絵里様。それでも奴隷のなすべきことをきちんと・・・裕美子も達也様にお礼を申し上げなければ・・
慌てて、と言っても、全身が鉛のように重く、動く度にあらゆる場所に激痛が走ってとても機敏な動作などはできませんでしたが、土下座の姿勢になりました。
「た・・達也様・・・奴隷として・・いたらないことばかりの裕美子を・・躾けて・・いただき、あ・・・ありがとう・・ございます・・・絵里様・・裕美子が・・いたらないばかりに・・絵里様にまでお辛い・・お辛い思いをさせてしまい・・誠に・・申し訳・・・ございません・・・」
二人の奴隷の挨拶を聞くと、達也様は無言のまま、地下室を出ていかれました。後に残された裕美子がすべきことは、地下室の入口に向かって土下座し、待機することだけ。そして裕美子の隣には同じ姿勢の絵里様。絵里様も、このあとのことについて、何もご指示やご命令を受けていらっしゃらないのだと思います。
絵里様と並んで土下座のまま、長い時間がすぎていきました。