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水蜜桃の願い
第3章 記憶の中の彼女
ひっ──と彼女の喉が鳴る。
びくっ、と身体も揺れた。
掴んで押し当てたその指をまるで自慰をさせるかのように動かせば、彼女を見下ろす俺に泣きそうな顔で必死で縋るような視線を絡めてきて。
控えめだけど甘ったるい喘ぎを向けてきて。
そんな状態の彼女に、意地悪く尋問する。
「さっきもこうやったの?」
「こうやってひとりでここ弄ってたんじゃないの?」
否定する彼女を、間接的にさらに責める。
背中を弓なりに反らせ、ぱくぱくと唇を震わせるようにして悶えながらも応えてくるその姿。
涙の滲む目元。
どこまでも俺のすべてを刺激して、たまらなくさせる。
もっと、泣かせたい────。
こんな気持ちになぜ、なる。
その泣き顔はどうして俺を、こんなにも。
指を解放してやり、どうしてほしいのか口にさせた。
恥ずかしがりながらも俺の言うことを結局は聞くその素直さがいい。
なのに欲しがった指を与えてやれば、ぐちゃぐちゃってして──そんな子供みたいな言い方で、意図せず俺を煽るから。
だからまた俺も、そうし返す。