この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水蜜桃の願い
第5章  甘やかな願い


「……俺には透子ちゃんは真っ直ぐすぎる。
健気すぎて正直どうしたらいいかわからなくなる。
そしてきっとそんな俺は透子ちゃんを苦しめる。
ずっと適当な関係だけで過ごしてきた俺とは……何て言うか、何もかもが違いすぎると思った」


違わない……と、掠れた声がかろうじて聞き取れる。
違わないよ……とまた、さっきより少しだけ大きい声での否定。


──まだ、だよ。
まだ終わってない。
もう少しだけ……頼むから。


言葉なのか、想いなのか──何か詰まっているかのように苦しくなっている喉。
それでも、息を整え続けた。


「なのにさ……俺から全然離れようとしない」

「だってたとえ身体の関係だけでも、先生を失うよりは良かったから……!」


かぶせてくるように吐かれた言葉。
その言いきりの強さに、感じる想い。


──なぜ、俺は。


ああ、と頷き


「そんなところまで健気だなんて想像もしてなかったよ」


俯いて呟きながら、苦しさにまた吐いた深い息。
それでも喉の詰まりは消えてくれない。


──本当に、なぜ。
俺はその想いを拒まなければならないのだろう。


今さらのように、沸き上がる自分への疑問。


だって俺だって好きなのに。
こんなに俺を求めてくれる彼女の想いを、なぜ受け入れてはいけないと考えてしまうのだろう。


/406ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ